アルミの腐食について知っておくべきこととは?一般的な誤解や腐食の原因
2024/05/02
住宅にはあらゆる素材が使われており、その中の一つにアルミ製品があります。
特に窓サッシやカーポートに使われ、塗装がいらないため長年手入れをしたことがないという方も少なくありません。
多くの方が「アルミは錆びない」と誤解されていますが、「腐食」することで素材が傷むことがあります。
今回はアルミの腐食に関する誤解や、腐食のメカニズムを解説し、予防策についてまとめました。
□アルミの腐食に関する一般的な誤解
一般的に「錆びる」とは、金属が外部要因と反応して変質することを指します。
10円玉の緑青や鉄くぎの茶色の錆が身近な例です。
しかしアルミは「腐食」という形で傷みます。
*アルミの「白いさび」について
通常のさびとは異なり、アルミが腐食するときには白いさびが現れます。
この現象の背後にあるメカニズムと、アルミ腐食の特性について詳しく説明します。
□アルミニウム腐食の主な原因と予防策
腐食すると錆と同様、材料の寿命を縮める要因となるので注意が必要です。
ここでは、アルミニウム腐食の主な原因を4つ挙げ、それぞれのメカニズムと防ぐための効果的な予防策をご紹介します。
1:酸化アルミニウム薄膜の破壊とその予防
アルミニウムは空気中で自然に酸化膜を形成し、この薄い保護層がアルミを腐食から守ります。
しかしこの酸化膜が傷ついた場合、腐食しやすくなります。
また汚れているからと、強い酸やアルカリといった化学物質を含む漂白剤などで掃除しないように気を付けましょう。
2:異種金属接触腐食の防止
アルミニウムが他の金属と接触すると、異種金属接触腐食が発生するリスクがあります。
これは、異なる金属間で電位差が生じ、アルミニウムが犠牲陽極となって腐食が進行する現象です。
このタイプの腐食を防ぐためには、異なる金属間に絶縁体を挟むか、相互に電気的に絶縁することが有効です。
すでに設置されているアルミに対して後から対策することは難しく、著しいアルミの腐食がある場合には異種金属接触を疑い、リフォームを検討しましょう。
すでに腐食が進行している場合その部位だけ修繕することは、専門業者でも難しいと言われているためです。 今後リフォームを検討している方は、異なる金属同士が接触しないような工事が行われているか確認するようにしましょう。
3:粒界腐食の理解と対策
アルミニウム合金の粒界腐食は、材料内部の粒界部分が腐食する現象です。
これは、特に合金元素が粒界に偏在することで起こりやすくなります。
粒界腐食を防ぐためには、適切な熱処理や合金設計が重要で粒界腐食を防ぐためには、適切な熱処理や合金設計が重要で、そうした加工の施された製品を選ぶことで粒界腐食を回避することができます。
4:孔食に対する予防策
孔食は、アルミニウム表面の局所的な強い腐食で、特に塩分が存在する環境で発生しやすいです。
この問題を防ぐためには、アルミニウム製品を塩分から遠ざけ、定期的な洗浄で塩分を除去することが重要です。
リフォームの際には防腐コーティングを検討したり、孔食に強い合金の製品を選択することも有効な戦略です。
□まとめ
この記事では、アルミの腐食に関する誤解を解消し、アルミニウム腐食の主な原因を4つご紹介しました。
すでにあるアルミ製品の腐食を防ぎたい人は、アルミを傷から守り、定期的に汚れを洗い流すことが有効です。これからリフォームを検討している方は、異種金属接触に留意した工事が行われているか、粒界腐食を考慮した製品かどうかを見極めることで、アルミ製品が腐食する事態を防ぐことができます。
これらの知識を活用することで、アルミ製品の寿命を延ばし、その性能を最大限に引き出せます。
住まいにはアルミが使用される部位が多くあります。正しい知識と適切なケアで、アルミ製品をより長く活用し住まいを美しく保ちましょう。
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