塗装膜厚基準とは?塗装で失敗しないための基礎知識
2025/01/31
塗装を行う際、仕上がりの美しさや耐久性を決める重要な要素の一つが「膜厚」です。
適切な膜厚で塗ることで、美しい仕上がりと長持ちする塗装を実現できます。
しかし、膜厚に関する知識は専門的で、DIYで綺麗な外壁塗装をしたい人にはわかりにくい点が多いものです。
今回は塗装の膜厚について、膜厚基準や管理方法をわかりやすく解説します。
塗装に挑戦する前にぜひご一読いただき、お役立てください。
□塗装膜厚基準と適切な塗膜の作り方
*一般的な塗装膜厚の目安
一般的な塗料では、1回あたりの塗装膜厚は20~30μm(0.02~0.03mm)が目安です。
下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りを行うことで、総膜厚は60~100μm(0.06~0.1mm)程度になります。
下塗りは他の工程よりも薄く、15~20μm程度です。
ただし、塗料の種類や塗装方法によって、この目安は変化します。
*塗料の種類による膜厚の違い
塗料の種類によって、適切な膜厚は異なります。
例えば、弾性塗料は、ひび割れに追随する柔軟性が求められるため、一般的な塗料よりも厚い膜厚が必要です。
1回あたり100μm以上、場合によっては300μmに達することもあります。
使用する塗料の種類を確認し、それに適した膜厚を守って塗装することが重要です。
*下塗り中塗り上塗りの役割と膜厚
下塗り、中塗り、上塗りのそれぞれには役割があり、膜厚にも影響します。
下塗りは、下地との密着性を高め、錆止め、吸い込み防止などの役割を担います。
比較的薄い膜厚で施工されます。
中塗り、上塗りは、仕上げの美しさ、耐久性向上、防汚性を高める役割を担います。
均一な膜厚を確保することで、美しい仕上がりと耐久性を向上させます。
*塗装膜厚の管理方法
塗装中に膜厚を正確に管理することは難しいです。
そのため、一般的には、塗料の面積あたりの使用量を管理することで適切な膜厚を確保します。
塗料メーカーは、使用する塗料の種類ごとに、適切な塗料使用量(kg/㎡)を指定しています。
この基準を守ることで、適切な膜厚を確保することができます。
*膜厚計の使用と注意点
膜厚計を使用することで、塗膜の厚さを測定できます。
金属下地には超音波式、電磁式、渦電流式の膜厚計が使用できますが、コンクリートやモルタル、窯業サイディング下地には超音波式のみが使用可能です。
ただし、重ね塗りされている場合、正確な膜厚測定は困難になります。
□塗装膜厚基準を守らないとどうなる?問題点と解決策
*膜厚が薄い場合の問題点
膜厚が薄いと、塗膜の耐久性が低下し、雨漏りや腐食、塗膜の剥がれといった問題が起きる可能性があります。
また、下地の保護が不十分となり、建物の寿命が縮むこともあります。
*膜厚が厚い場合の問題点
膜厚が厚すぎると、ひび割れや剥離、塗膜の劣化といった問題が起きる可能性があります。
塗料の無駄遣いにもつながり、コストが増加します。
また、塗料の本来の性能が十分に発揮されないこともあります。
*適切な膜厚を確保するためのポイント
適切な膜厚を確保するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 使用する塗料の種類と、その塗料の推奨膜厚を確認する。
- メーカー指定の塗料使用量を守って塗装する。
- 均一に塗布するよう心がける。
- 気温や湿度などの環境条件に配慮する。
- 必要に応じて、膜厚計を使用して膜厚を測定する。
□まとめ
今回は、DIY塗装における適切な膜厚基準と、その管理方法について解説しました。
適切な膜厚を確保することで、美しい仕上がりと塗装の耐久性を高めることができます。
DIYで塗装する際は、塗料の種類や下地に応じて適切な膜厚を保ち、メーカー推奨の塗料使用量を参考に、均一な塗装を心がけましょう。
膜厚計の使用も有効な手段です。
これらの点を注意することで、DIY塗装を成功に導くことができます。
不明な点があれば、専門業者に相談することをお勧めします。
--------------------------------------------------
株式会社市川工務店
〒238-0025
神奈川県横須賀市衣笠町12-5
電話番号(フリーダイヤル) : 0120-411-419
電話番号 : 046-851-0699
FAX番号 : 046-852-0299
--------------------------------------------------