タスペーサーは不要です
屋根塗装におけるタスペーサーの役割は、スレート材の間に隙間を作り、雨水の排水をスムーズにすることです。
しかし、最新の施工技術や屋根専用塗料の普及により、タスペーサーを使わずに十分な効果を得る方法が主流になりつつあります。
ここではタスペーサーが不要な理由と、その代わりに選ばれている新しい施工法について詳しく解説します。
目次
タスペーサーとは何か?基本からおさらい
タスペーサーは、屋根塗装時にスレート材の隙間を確保するために使用される小さな樹脂製の部品です。 一見便利な道具ですが、実は以下のような問題点が指摘されています
急勾配の屋根でのずり落ち
屋根の勾配が急な場合、タスペーサーは滑り落ちやすく、雨樋に詰まる原因になります。これにより、雨水が正常に流れず、建物にダメージを与えることがあります。
雨樋詰まりによるトラブル
詰まった雨樋から雨水が溢れ出し、外壁や基礎部分を傷めることがあります。また、詰まりが続くと雨樋そのものが歪みや破損することもあります。
美観の損なわれ
屋根や庭に落ちたタスペーサーが散乱し、住宅の外観を損ねます。特に見た目を気にされる方には大きなストレスとなるでしょう。
タスペーサー不要の新しい選択肢
近年、タスペーサーに頼らない施工法が注目されています。 これらの方法は、タスペーサーのデメリットを回避しながら、同等以上の効果を得ることが可能です。
屋根専用塗料の使用
屋根専用に開発された塗料には、以下のような特性があります
- 撥水性:塗膜が雨水を弾き、スムーズに排水を促します。
- 透湿性:屋根内部の湿気を逃がし、結露を防止します。
- 適度な粘度:隙間に塗料が入り込みすぎないため、自然な縁切りが実現します。
この塗料を使用することで、タスペーサーを使わなくても隙間が確保され、トラブルを防げます。
熟練職人による手作業の縁切り
タスペーサーを使用せず、職人の手作業で隙間を作る方法です。
- 縁切りヘラの使用:専用工具でスレート材の間に隙間を作り、排水性能を維持します。
- 塗布量の細かい調整:塗料が隙間を塞がないよう、適切な量を管理します。
- 施工タイミングの管理:塗料の乾燥具合を見極めながら作業を進めることで、塗膜による目詰まりを防ぎます。