外壁ひび割れの原因を解説 危険な状態とDIY補修の判断基準
2023/08/19
外壁に現れるひび割れは、単に建物の美観を損なうだけでなく、放置することで建材の劣化を早め、雨水の浸入を招き、建物の耐久性そのものに影響を及ぼす可能性があるため、その原因と適切な対処法を理解しておくことが重要です。
時間の経過とともに素材が本来持つ性能が低下していく自然な現象から、専門的な知識や技術が求められる工事の際の不備、さらには建物の基礎や構造に関わる潜在的な問題まで、ひび割れが発生する背景は多岐にわたります。
こうした様々な要因を把握した上で、ご自宅の外壁に見られるひび割れが、ご自身で対応できる軽微なものなのか、それとも専門家の診断と処置が不可欠な深刻な状態なのかを見極めるための具体的な基準を知ることは、建物を長期的に健全な状態に保つ上で極めて有益となるでしょう。
外壁のひび割れの主な原因
経年劣化
建物の外壁は、紫外線、風雨、温度変化といった過酷な外部環境に常に晒されており、これらの要因が長期間にわたって継続的に作用することで、素材そのものや、外壁を保護する塗装・防水層が徐々に劣化していきます。
特に、外壁材や塗膜に含まれる有機成分は紫外線の影響で分解されやすく、また、温度変化による伸縮を繰り返すうちに弾性が失われ、硬化していきます。
シーリング材も同様に、紫外線や酸素によって劣化が進み、ひび割れや欠損が生じやすくなります。
これらの経年劣化によって外壁材や塗膜に微細な亀裂が生じたり、防水性能が低下したりすることで、最終的に目に見えるひび割れとして顕在化することが多く、これは建物の築年数と共に自然に進行する現象と言えます。
塗装工事の施工不良
外壁塗装工事の際に、下地処理が不十分であったり、使用する塗料の選定が不適切であったり、あるいは塗装工程における乾燥時間や塗布量が守られていなかったりといった施工不良が発生した場合、それが原因となって外壁にひび割れが生じることがあります。
例えば、外壁表面の汚れや古い塗膜を十分に除去しないまま新しい塗料を重ね塗りすると、下地との密着性が著しく低下し、塗膜が早期に剥がれたり、ひび割れたりする原因となります。
また、塗料が厚すぎたり、乾燥が不十分な状態で次の工程に進むと、塗膜内部に応力が蓄積し、乾燥過程や温度変化によってひび割れが発生しやすくなります。
さらに、外壁材の特性に合わない塗料を使用した場合も、塗膜の膨張・収縮率の違いからひび割れが生じることがあります。
建物構造の問題
外壁に発生するひび割れの中には、外壁材や塗装自体の問題に留まらず、建物全体の構造的な問題に起因するものも存在します。
例えば、地盤沈下や建物の不同沈下、あるいは過去の大きな地震による影響などが原因で建物に歪みが生じると、その力によって外壁材に大きな応力がかかり、ひび割れが発生することがあります。
また、建材自体の収縮や膨張、設計上の問題、あるいは施工時の不整合などが原因で、建物構造に無理が生じている場合にも、外壁にひび割れが生じることがあります。
特に、開口部(窓やドア)の周りや、建物の角、基礎部分などに現れる比較的大きなひび割れは、建物構造に何らかの問題がある可能性を示唆しており、専門家による詳細な調査が必要となるケースが多いです。

DIYか専門家依頼かの判断基準
DIY可能範囲の判断基準
一般的に、ご自身で補修を試みることができる外壁のひび割れは、その症状が軽微である場合に限られます。
具体的には、ひび割れの幅が0.3ミリメートル未満、いわゆる「髪の毛」程度の細さであり、かつ長さも数センチメートル程度と短い場合、そしてひび割れが塗装の表面層にのみ現れており、外壁材自体に達していない、または雨水が浸入している形跡が見られないようなケースなどがDIYの対象となり得ます。
このような場合、ホームセンターなどで入手可能な外壁用の補修材やコーキング材を用いて、ひび割れ箇所に充填・乾燥させることで、一時的な補修や美観の改善を図ることが可能です。
ただし、DIYでの補修はあくまで表面的な処置であり、根本的な原因解決には繋がらない場合があることを理解しておく必要があります。
危険なひび割れの特徴
建物の安全性や耐久性に深刻な影響を及ぼす可能性のある、危険なひび割れにはいくつかの特徴があります。
まず、ひび割れの幅が1ミリメートル以上と比較的広く、深さも外壁材の内部にまで達しているような場合です。
また、ひび割れが建物の構造に関わる部分、例えば開口部(窓やドア)の周辺、建物の角、基礎部分などに斜めや横方向に長く伸びている場合も注意が必要です。
さらに、複数の箇所にわたってひび割れが発生していたり、ひび割れが進行して徐々に広がっている様子が見られたりする場合も、危険なサインと言えます。
雨水がひび割れから内部に浸入している形跡(壁の変色、シミ、カビの発生など)がある場合も、構造材の腐食や劣化に繋がるため、早急な対応が求められます。
専門家へ相談すべきケース
上記のような危険なひび割れの特徴に当てはまる場合、またはご自身での判断に迷う場合は、迷わず専門家へ相談することが賢明です。
特に、地震や台風などの自然災害の後、外壁にひび割れが発生した場合は、建物構造への影響が疑われるため、専門家による詳細な建物診断を受けることを強く推奨します。
また、ひび割れが広範囲に及んでいたり、進行している兆候が見られたりする場合、建物の防水性や気密性に影響が出ていると思われる場合、さらには建物の築年数が経過しており、経年劣化が懸念される場合なども、専門的な知識と技術を持つプロフェッショナルに現状を評価してもらうのが最も確実な方法です。
専門家は、ひび割れの原因を正確に特定し、建物の状態に応じた最適な補修方法や今後のメンテナンス計画を提案します。

まとめ
外壁のひび割れは、経年劣化、塗装工事の施工不良、建物構造の問題など、様々な原因によって発生します。
その中でも、幅が広く深いひび割れ、建物の構造に関わる箇所に現れるひび割れ、進行するひび割れなどは、建物の安全性に関わる危険なサインである可能性が高く、専門家による診断と適切な処置が不可欠です。
一方、髪の毛程度の細いひび割れや、表面的な浅いひび割れであれば、DIYでの補修も検討可能ですが、根本的な原因解決にならない場合もあるため注意が必要です。
ご自宅の外壁にひび割れを見つけた際は、その状態を注意深く観察し、DIYで対応できる範囲か、それとも専門家への相談が必要かを慎重に判断することが、建物を長持ちさせ、安心・安全な住環境を維持するための第一歩となります。
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